コードを書き終えたあと、「レビューを忘れてしまった」「後でまとめてやろうとしたら品質が落ちていた」という経験はありませんか?
特に個人開発やスモールチームでは、セルフレビューが属人的になりがちで、品質のムラが出やすいという課題があります。
この記事では、Claude Code の Self Review スキルを使って、git の差分を元にAIが自動でコードレビューを行い、PASS / MINOR / FAIL の3段階で品質を判定する仕組みを解説します。フィードバックループによって、PASS になるまで修正と再レビューを繰り返せるため、品質担保の自動化が実現できます。
目次
Claude Code Self Reviewスキルとは?

Claude Code は Anthropic が提供するAIコーディングアシスタントです。その機能を拡張する「スキル」と呼ばれる仕組みがあり、プロジェクト固有のルールや開発フローに合わせた自動化タスクを定義できます。
Self Review スキルはその一つで、タスク完了前または /self-review コマンド実行時に自動でコードレビューが走る仕組みです。
私自身がFlutterアプリ開発プロジェクトにこのスキルを導入したところ、これまで見落としがちだった命名規約の違反や、エッジケースの未処理といった問題を、コミット前に自動で検出できるようになりました。
レビューの観点は大きく分けて以下の4つです:
- コード品質:命名規約、重複コード、構造の整合性
- バグ検出:null安全性、エッジケース、エラー処理の漏れ
- デザインパターン:フレームワーク(Flame / Forge2D)の正しい使用
- プロジェクト固有ルール:ファイル名規約、クラス名規約、Semanticsウィジェットの設定など
4つのフェーズで動くレビュープロセス

Self Review スキルは、以下の4フェーズで順番に処理されます。
Phase 1:差分収集(git diff)
まず git diff HEAD を実行して、現在のコード変更差分を取得します。どのファイルが変更され、何が追加・削除されたかをAIが把握するための準備段階です。
git diff HEAD
このコマンド一つで、作業中のすべての変更をキャプチャできます。
Phase 2:Claude サブエージェントによるレビュー実行
取得した差分を元に、Claude のサブエージェントがレビューを行います。サブエージェントとは、メインのClaudeとは別に起動される専用のAIインスタンスで、レビューに特化した観点でコードを精査します。
レビュー観点はスキル定義に記載されており、プロジェクトに応じてカスタマイズ可能です。たとえば、Flutterプロジェクトであれば「ファイル名はsnake_case」「クラス名はPascalCase」「Semantics widgetの適切な設定」などのルールを明示的に指定できます。
Phase 3:3段階の判定
レビュー結果は以下の3段階で判定されます:
- PASS:問題なし。そのままコミット・マージ可能
- MINOR:軽微な改善点あり。修正推奨だが必須ではない
- FAIL:重大な問題あり。修正必須
MINORの場合は「推奨」として改善を促し、FAILの場合は次のPhaseに進みます。
Phase 4:フィードバックループ
FAILと判定された場合、修正 → 再レビューのループが PASS になるまで繰り返されます。これにより、重大な品質問題が残ったままコミットされることを防ぎます。
実際に使ってみると、このループが思いのほか強力で、自分では気づかなかったnull参照の危険や、意図しない副作用を持つコードが複数検出されたことがありました。
プロジェクト固有のルールを定義するポイント

Self Review スキルの強みは、プロジェクト固有のルールを明示的に定義できる点にあります。汎用的なlinterとは異なり、チームの慣習や特定フレームワークのパターンをAIが理解した上でレビューしてくれます。
たとえば以下のような項目を定義できます:
- ファイル名の命名規約(例:snake_case必須)
- クラス名の命名規約(例:PascalCase必須)
- 使用するウィジェット・コンポーネントのパターン
- 物理演算のパラメータ設定ルール
- アクセシビリティ対応(Semantics widgetの設定など)
これらをスキル定義ファイルに記載するだけで、AIがそのルールに従って差分をチェックしてくれます。チームでルールを共有する際にも、このスキル定義がドキュメントの役割を果たします。
導入によって変わった開発フロー

Self Review スキルを導入する前は、コミット前のセルフレビューは「時間があればやる」という曖昧な位置づけでした。特に開発が佳境に差し掛かった時期は、レビューを省略しがちでした。
導入後は、タスク完了前に自動でレビューが走るため、品質チェックが開発フローの一部として組み込まれた形になりました。具体的には以下の点が改善されました:
- 命名規約の違反を毎回確実に検出できるようになった
- null安全性のチェックが自動化され、実行時エラーが減少した
- コードレビューにかかる精神的コストが下がり、開発リズムが改善した
AIによるコードレビューは完璧ではありませんが、「最初のフィルター」として機能させることで、人間のレビュー負担を大きく軽減できます。
まとめ

この記事では、Claude Code の Self Review スキルについて解説しました。
要点をまとめると以下のとおりです:
- Self Review スキルは、
git diffの差分を元にAIがコードを自動レビューする仕組み - 4つのフェーズ(差分収集→レビュー→判定→フィードバックループ)で処理される
- PASS / MINOR / FAIL の3段階判定により、重大な問題の見落としを防止
- プロジェクト固有のルールを定義することで、チームの慣習や特定フレームワークのパターンにも対応
- 開発フローに自動レビューを組み込むことで、品質担保を仕組み化できる
AIを活用したコードレビューの自動化は、個人開発・スモールチームの両方で大きな効果を発揮します。ぜひClaude Codeのスキル機能を試してみてください。
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